超訳こども「アドラーの言葉」2020年08月11日 22:22

私がコーチングと出会う前
当然、アドラーの事もよく知らない頃

本屋で目に留まってペラペラめくり
なかなかイイ事書いてあるなぁと
子供のためにと思って買ったのがこの本でした

何気なく娘の部屋で再会し
あぁ、これ、アドラーだったんだ!と
改めて読み返してみました。

テレビでも有名な齋藤孝先生が
アドラーの言葉から28個を選び出し
その言葉から得られる教訓を
解説してくださる内容です。

子供に分かり易いかみ砕いた説明と
優しく行動を促すような口調でまとめられています。

解釈の違いで「どうかなぁ?」と思う点はありますが
そこは哲学的な考えを含む部分だったりしますので
子供に分かりやすく、頑張る力と勇気を与えるといった意味では
それで正解かとも思います。


明日から1日1言葉ずつ
子供達に読み聞かせ感想や考えを聞いてみたいと思います。

「嫌われる勇気」2020年08月02日 22:16

アドラー心理学といえば「嫌われる勇気」と言われる程有名な本で
200万部以上売れたベストセラー本です。

この本でアドラーと出会う人も多いかと思います。
が、私は敢えて先日紹介した
『100分de名著「アドラーの教え」 』
http://oikaze.asablo.jp/blog/2020/07/29/9273202
から入りました。なぜなら漫画だから。
これまであまり触れた事のなかった心理学の世界に
文字情報から入っていく事に抵抗を感じたからでした。

結果としては個人的にはそれで正解だったような気がします。

「嫌われる勇気」を読み進めていくと
聞いた事のあるような例え話や内容がチラホラ・・・あれ?

どちらも岸見一郎氏の監修でした!
どうりで・・・

同じ著者(監修者)であり
アドラー個人心理学を紹介しているという事で
どちらの本も内容は大きく違いませんが
「嫌われる勇気」を読む中で漫画版「アドラーの教え」で感じた以上の
『怖さ』(?)を感じました。

フロイトの「原因論」や「トラウマ」の考え方では
自分ではどうしようもないなんらかの「原因」によって
今の自分があると考えることが出来ます。
ある意味『何かのせい』にして逃げることが出来るんです。
そうすることで安心出来たり諦められたりという
逃げ道が用意できるんです。

しかしアドラーの「目的論」では
『全ては自分の判断で選択している事で、自分に全ての責任がある。』
と考えます。
自分の弱さやだらしなさを突き付けられるようで
ダメなのは全て自分の責任。
「お前がだめだからお前の人生はダメなんだ!」
と責め立てられるようで
逃げ場のない怖さを感じざるを得ません。

「全ては他でもないあなたの責任なんだ。逃げるんじゃない!」
とでも言われているような感覚。

しかし、これは読む人やその時の精神状態によって感じ方が違うと思います。

考え方によっては
「誰でもない、自分の決断によって自分は変えられるんだ!
自分(の人生)は自分の望むように変えられるんだ!」
というメッセージにも捉えることが出来ます。

オリエンタルラジオの敦ちゃんがやってるYouTube大学でも取り上げられています。
興味がある人はみてみてください。彼は好意的に『プラスに』受け入れられたようです。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=30&v=N-fT1KjtGGA&feature=emb_title

ともあれ、アドラーの「個人心理学」をベースに
コーチングをしていると言ってはいますが、
クライアントの性格・心理状態によっては
かなりのプレッシャーを掛けかねないのではないかという「気付き」が

「嫌われる勇気」で得られた一番の収穫ではないかと思います。

100分de名著「アドラーの教え」2020年07月29日 20:56

コーチングを受けてみたいと思われる方は基本真面目な人が多く
勉強熱心な印象です。

私のコーチングのベースにはアドラー心理学がある
と説明をすると
「アドラーについて分かり易い本を教えてください」
と言われることがあります。

多くの人が「アドラー」と出会うのは
『嫌われる勇気』という本であることが多いようですが
私の場合は自分の優位感覚が視覚系である事をわかっているので
(優位感覚についてはまた説明します)
最初は漫画で感覚をつかもうと
漫画版のアドラー本を探し、この本に出合いました。

喫茶店のマスターが
お客さんやアルバイトの子に対して
アドラー心理学を説明しながら
悩みの解決や不安・不満の解消に導くといった感じで
内容は進んでいきます。

1章では「人生を変える『逆転の発想』」と題して
『原因論』から『目的論』に変える事で思考を未来志向にして
『性格』を『ライフスタイル』と捉えて変えられる物と認識させます。

2章では「自分を苦しめている物」と題して
自己の中での「優越/劣等感」と
他者との比較の中での「優越/劣等コンプレックス」
について述べられます。
自己の中での「優越/劣等感」は
自身を成長させる原動力になり得るが
他者との比較の中で生じる「コンプレックス」は
競争を生み人を生き辛くさせるさせると・・・

3章では「対人関係を転換する」と題し
「全ての悩みは対人関係である」とした上で
「課題の分離」(http://oikaze.asablo.jp/blog/2020/05/30/9252476
で解決に導きます。

4章では「『自分』と『他者』を勇気づける」と題して
「共同体感覚」の中に幸せのカギを見つけ
他者に対して「勇気づけ」で援助する

といった内容です。



私の理解では心理学というものは
人間が人間の心の動きに意味づけをして
そう理解する事で生き易くするための物だと考えます。
(ちゃんと大学で学習すると考えが変わるかもしれませんが。)

フロイトの提唱した「原因論」や「トラウマ」と
アドラーの「目的論」
相反していますがどちらも間違ってはいないと思います。


そんな中で「自身の苦しみを解釈」し「次の一歩を踏み出す」ために
アドラーの考え方が有益であれば
それを利用して人が成長できるならば
利用しない手は無いと思うのです。

「嫌われる勇気」についてはまた後日。

怒りの感情2020年07月15日 08:20

「怒りの感情は
  人と人を引き離す感情である」
     
       『勇気はいかに回復されるか』より 

精神科医であり心理学者でもあるアルフレッド・アドラー。
彼の書いた本からの抜粋です。

誰かが失敗したとき、怒りに任せて
叱りつけ、怒鳴りつける人がいます。

怒る人は大抵の場合、怒られる側より上の立場(上司、先生、親)ですが
その怒りは自分の思い通りに行動しない下の立場の人への怒りと考えていいと思います。
「なんで私の言った通りに出来ないんだ!?」
「なんで私の教えた事ができないんだ!?」
「なんで私の邪魔をする(評価を下げる)んだ!?」

その時の感情は
相手が何を考えて、何を判断してそういう行動に至ったか
といった事に関心はなく
自分本位の自分中心の感情なんですね。

このような怒りが建設的な何かをもたらす事はなく
むしろ人と人との距離を遠ざける事になるとアドラーは言っています。

相談した上司、先生、親に頭ごなしに怒鳴り散らされたら
次もまた困ったときに相談しようと思いますか?

これからは相談せずに抱え込む事になりますよね。


自分の行動に対して大上段からから全否定する
上司、先生、親に対して
「報告・連絡・相談」しようと思いますか?

私なら何をするにしてもコソコソ隠れてやるようになるでしょう。


もし、部下や子供、生徒に対して適切なサポートをしたいのなら
両者の距離を遠ざける『怒り』ではなく
両者の距離を近づける『対話』をもって接してください。


自分が怒られる立場だったらどうしましょう?
「あぁ、この(怒る)人は感情を私にぶつけてるだけで
 改善することを考えていない可哀そうな人(上司・先生・親)だなぁ」
と思ってあげてください。その方が精神衛生上良いと思います。
その上で自ら考えて可哀そうなその人を怒らせないよう工夫して
自らの行動を改善してあげましょう。(ここでコーチングが活きます!)

そう考えることが出来れば、自分が指導的立場になった時
自分自身が「可哀そうな指導者」にならずに済むという効果もあると思います。

そんな偉そうなことを言っている私ですが
仕事の上では冷静で他人を感情で怒鳴りつけることはまずありません(ポーズとして「みんなの前で怒るけどゴメンね」といって敢えて怒る事があります)が
自分の子供に対しては・・・感情的に怒る事があります。

まだまだ未熟な「可哀そうな親」ですね。

「迷いがある人は・・・」2020年06月30日 15:19

「迷いがある人は
    だいたい いつまでも迷っていて
         ずっと何も達成しないままだ」
            『生きるために大切なこと』より

精神科医であり心理学者でもあるアルフレッド・アドラー。
彼の書いた本からの抜粋です。

なんとなく心当たりありますよね。
迷いがあるとき
一通り迷い悩み続けますが
悩み続けるだけで行動は起こさないって事。

迷いは迷いのまま、
そのまま消化されてしまえば良いですが
本当に悩んでいることに関しては
何もしないままでは時間が解決・達成したり
いつの間にか消えてなくなったりはしませんよね。

「将来の事」や「新たにやりたい事」、「現状から変えたい事」
何もしなければ何も起きず今のままの人生です。

でも人の心は「精神的に保守」であり、
現状が危険や絶望でない限り「現状維持」を求めるようです。
「安全」な現状を変えて「危険」に`なるかもしれない´選択を避けるんです。

ここでアメリカでの面白いデータを紹介します。
80歳以上の老人を対象にしたアンケートです。
「人生で最も後悔している事は何ですか。」

70%の方が同じ回答をしたそうです。
何だと思いますか?

それは
「チャレンジしなかった事」
だそうです。

自身の保身であったり、世間体であったり、家族の反対であったり
中には何となくとか、面倒くさかったとか
色々な理由があって諦めたり、先送りした結果できなかったとか。

そうして生きてきた人生の先輩たちの70%が
人生の終末に際して「チャレンジしてこなかったことに後悔」しているんです。

私にも40年の人生の中でチャレンジしなかった事がいくつかあります。

航空大学校を受験
松下政経塾を受験
自家用航空機のライセンス
教育業界への転職
などなど

その時はいろいろあっての見送りだったり
納得した上での諦めだったりしますが
「チャレンジしなかった事に後悔はないか」と聞かれると
40歳にして既に「NO」です。

迷った挙句、行動しなかったことに対して残るのは
納得や肯定ではなく
「後悔」
なんだと思います。

行動を起こした結果、考え改めて止めるのであれば
そこに「後悔」はないような気がします。

幸い、私はコーチングに出会い、悩んだ結果
「スクールに通う(時間とお金を使う)」という決断と行動をして
次は
「社内でコーチングを活用するために社内で暗躍(?)」
「大学で勉強して認定心理士を取得する」というチャレンジをします。

齢四十にしてやっと「迷った結果、行動を起こす」という道を歩めています。
思えば「不惑」とはよく言ったもので「迷い」はしても「惑い」はしてない気がします。

これからの未来ある若者の迷いや
大人になっても何かに挑戦したい人の迷い
いろんな迷いから一歩を踏み出すサポートが出来たら嬉しいと思っています。

メール: tstailwind@outlook.com