「嫌われる勇気」2020年08月02日 22:16

アドラー心理学といえば「嫌われる勇気」と言われる程有名な本で
200万部以上売れたベストセラー本です。

この本でアドラーと出会う人も多いかと思います。
が、私は敢えて先日紹介した
『100分de名著「アドラーの教え」 』
http://oikaze.asablo.jp/blog/2020/07/29/9273202
から入りました。なぜなら漫画だから。
これまであまり触れた事のなかった心理学の世界に
文字情報から入っていく事に抵抗を感じたからでした。

結果としては個人的にはそれで正解だったような気がします。

「嫌われる勇気」を読み進めていくと
聞いた事のあるような例え話や内容がチラホラ・・・あれ?

どちらも岸見一郎氏の監修でした!
どうりで・・・

同じ著者(監修者)であり
アドラー個人心理学を紹介しているという事で
どちらの本も内容は大きく違いませんが
「嫌われる勇気」を読む中で漫画版「アドラーの教え」で感じた以上の
『怖さ』(?)を感じました。

フロイトの「原因論」や「トラウマ」の考え方では
自分ではどうしようもないなんらかの「原因」によって
今の自分があると考えることが出来ます。
ある意味『何かのせい』にして逃げることが出来るんです。
そうすることで安心出来たり諦められたりという
逃げ道が用意できるんです。

しかしアドラーの「目的論」では
『全ては自分の判断で選択している事で、自分に全ての責任がある。』
と考えます。
自分の弱さやだらしなさを突き付けられるようで
ダメなのは全て自分の責任。
「お前がだめだからお前の人生はダメなんだ!」
と責め立てられるようで
逃げ場のない怖さを感じざるを得ません。

「全ては他でもないあなたの責任なんだ。逃げるんじゃない!」
とでも言われているような感覚。

しかし、これは読む人やその時の精神状態によって感じ方が違うと思います。

考え方によっては
「誰でもない、自分の決断によって自分は変えられるんだ!
自分(の人生)は自分の望むように変えられるんだ!」
というメッセージにも捉えることが出来ます。

オリエンタルラジオの敦ちゃんがやってるYouTube大学でも取り上げられています。
興味がある人はみてみてください。彼は好意的に『プラスに』受け入れられたようです。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=30&v=N-fT1KjtGGA&feature=emb_title

ともあれ、アドラーの「個人心理学」をベースに
コーチングをしていると言ってはいますが、
クライアントの性格・心理状態によっては
かなりのプレッシャーを掛けかねないのではないかという「気付き」が

「嫌われる勇気」で得られた一番の収穫ではないかと思います。

告解(こっかい)とコーチング2020年08月08日 21:27

先日、コーチングをする中で
クライアントの方から
「コーチングを受けているとカトリックの『告解』をイメージする事がある」
とのフィードバックを頂きました。

そう、教会の狭い部屋の中で神父さんに対して罪の告白をして
神の赦しを得るといったあれですね。

このクライアントさんは
別に罪の告白をされている訳ではありませんが、
心に閊えている事や気になっている事、聞いてもらいたい事を
批判や評価をせずに受け止める相手に対して思いのままに話す事で
心の安定を感じてくださっているようです。

思えばキリスト教圏では、カトリックでもプロテスタントでも正教系でも
神職に対して罪の告白をして赦しを得て救われる
といった習慣があります。
「心に溜め込まず」、「アウトプットによって発散する」と共に
「思考を整理」して「反省」する
そして「その後の行動に活かして」て『心の安定を図る』ことが
文化として習慣付けられていたのではないかと思います。

対して日本ではどうでしょう?
「墓場まで持って逝く。」
という言葉があるように
自身の罪や思い、内緒話や他人との約束を
「アウトプットする事無く」、「自身の中に溜め込んで」、
「ただひたすら耐える」ことが『美徳』とされているように感じられます。

精神衛生上、個人に多大なる負担を強いる文化であるように思えます。

他人に自身の事や秘密をオープンにすることにより心の安定を図るといった手段が身近に在るか無いか、
「オープン(開示)」を美徳とするか「クローズ(閉鎖)」を美徳とするか
この文化の違いが日本でコーチングがいまいち浸透しない理由の一つではないかとも思います。

「腹を割って話す」なんて言葉はあっても、全てを話すと「馬鹿正直」なんて言われるのが日本社会ですもんね。

我々コーチは宗教的な赦しを与えるなんてことはしません(できません)が
クライアントさんの気持ちをスッキリさせて前向きに、ポジティブに思考を切り替えていく後押しが出来ると思って活動しています。





と、ここまで欧米文化を賛美(?)してきましたが
それでは心の安定を図りやすい欧米のほうが精神病の罹患率は低いのか?
・・・こたえはNO。
???
なんで?

鬱や精神疾患の罹患率は日本に比べてアメリカは2倍以上です・・・
あれ?

うーん、それではここで、メンタル疾患での自殺率を調べてると・・・!
ここにヒントがあった気がします。
ちょっと古い(2012年の)データですが日本は世界で第9位。
それに対してアメリカの順位は第42位。
日本人のほうがメンタル疾患での自殺率がだいぶ高いじゃないか!!

ここから、日本ではメンタル疾患が顕在化していないだけで潜在的なメンタル疾患はもっと多いんじゃないの!?って思うんです。

コーチングによってこの潜在的なメンタル疾患とその予備軍の精神安定に寄与できないかとも思うのです。

今、企業に属し企業内コーチとして活動できないかと模索する中で、
当然コーチングのメンタル不調対策利用を考えています。
ここでまた繋がった!!

超訳こども「アドラーの言葉」2020年08月11日 22:22

私がコーチングと出会う前
当然、アドラーの事もよく知らない頃

本屋で目に留まってペラペラめくり
なかなかイイ事書いてあるなぁと
子供のためにと思って買ったのがこの本でした

何気なく娘の部屋で再会し
あぁ、これ、アドラーだったんだ!と
改めて読み返してみました。

テレビでも有名な齋藤孝先生が
アドラーの言葉から28個を選び出し
その言葉から得られる教訓を
解説してくださる内容です。

子供に分かり易いかみ砕いた説明と
優しく行動を促すような口調でまとめられています。

解釈の違いで「どうかなぁ?」と思う点はありますが
そこは哲学的な考えを含む部分だったりしますので
子供に分かりやすく、頑張る力と勇気を与えるといった意味では
それで正解かとも思います。


明日から1日1言葉ずつ
子供達に読み聞かせ感想や考えを聞いてみたいと思います。

「やり抜く人の9つの習慣」コロンビア大学の成功の科学2020年08月20日 21:19

本屋さんで本を物色する中で見つけたこの1冊

コーチングをする中で
目標に対してやり抜けるよう促すには・・・
究極のテーマであるような気もします。
という事で
コーチングをする上でのヒントになればいいなと思い購入しました。

「”成功者”と呼ばれる人たちは才能が成功に導いたのではなくある種の思考や行動により自らを成功に導いている」
らしいです。

第1章:目標に具体性を与える
第2章:目標達成への行動計画を作る
第3章:目標までの距離を意識する
第4章:現実楽観主義者になる




コーチングを受けた事がある方なら なんとなく気付くと思います。
これってコーチングの代表的なストラクチャーそのものじゃないかい?

なりたい自分をイメージして徹底的に具体化して
なりたい自分と今の自分とのギャップを確認して
やれること、やりたい事、やらなきゃいけないことを列挙して
ショートステップで目標設定して
やれることから実行する
それをサポートして行動を促すのがコーチです。

一緒じゃん。

それが自分でできればやり抜くことが出来る!!
当たり前じゃん!
それが出来る人はある意味「やり抜く才能」があるんだと思っています。
残念ながらやり抜く才能はみんなにあるものではありません。
じゃぁどうするの?

そのためにコーチがいるんじゃないですか!!

なーんだ。そういうことかぁ。

さぁ、Let's coaching!!

この本の続編に「やる気が上がる8つのスイッチ」という本があります。
また読んだら紹介します!